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REVIEW

製品レビュー



アリゼ(ニューカレドニア)
小川 マサシ MASASHI OGAWA

1969年、京都生まれ。
ハネムーナーなニューカレドニアをダイバーなディスティネーションとするための広報活動を展開中。お魚とサンゴを被写体とする海のグラビア、陸では波打ち際のリベラルな風景や植物の撮影が好み。ガイド会所属。


YS-01のレビュー

YS-01を使用して
SEA&SEAから出た新しいコンパクトタイプのストロボYS-01。箱から出して手にとってみたときの感想は、「とても小さい!」
以前から愛用しているYS-110αの半分以下のサイズではないかと感じました。
SEA&SEAのストロボのよいところ、全てに共通するのですが「操作が簡単!シャッターチャンスを逃さない!」。
モードスイッチ、光量調節ダイヤル、この二つの操作で済んでしまう。あとは時々ターゲットライトスイッチを必要に応じて使用するのみです。
水中撮影をしていて思うのですが、細かい操作をガチャガチャとやっているうちに、被写体は目の前からいなくなったり巣穴に隠れたりするもの。操作性に優れていて、その操作が最小限で済む機材がよい撮影機材の重要ポイントのひとつではないかと思います。

「軽量でコンパクト」。
せっかく小さいカメラを使っているのだから、大型ストロボをセットに組み込みたくないと思う人は少なくないはず。そんな水中写真愛好家からの願いを叶えてくれたのがYS-01なのです。 私はデジタルカメラのTTLというものをあまり信用したことがありません。
でも私が好んで使用しているDX-2GとYS-01の組み合わせ、DS-TTLは完璧でした。
少し絞りを開け気味の状態でも大丈夫かな、と試してみたところバッチリ問題なく光量を調整してくれました。まずはマクロで試しました 。




次にワイドも試してみました。
被写体の鱗の質のせいでしょう。反射が強く少し白っぽくなりすぎました。




被写体との距離ではない証拠に、少し寄ってみても同じ状態になることが分かりました。




そこで活躍するのがDS-TTLのマイナス補正機能です。光量調節ダイヤルを少し回して自分好みの発光量に合わせていきます。光りやすい被写体かどうかが予め分かっていると、試し撮りする前に少しマイナス側に回しておくなどもよいですね。




斜めのアングルで撮影してみて、少し残念なことが起こりました。マイナスに補正しすぎたからなのかもしれませんが、左奥の魚にあまり光が届いていません。




でも大丈夫。ストロボを2灯使用し、右のストロボはDS-TTLのマイナス補正のまま、左のストロボをマニュアルで発光させることも可能なのです。
結果としては全体にムラなく光が回ったおかげで、立体感の薄い写真になってしまっていますが、多灯ストロボで、それぞれを違う使い方にて使用することが可能だということが分かりました。




ストロボの性能をじっくりと見てみるために動かないものにて再度テスト。砂地にあったハナブサイソギンチャクです。 YS-01を2灯で撮影。両方ともDS-TTLにして補正なし。バッチリ、問題ありません。




次に少しだけ2灯ともマイナスにしてみたものがこの写真。このあたりは撮影者の意図や好みですね。




一歩進んだライティングということで、2灯ともDS-TTLですが、右側はほんの少しマイナス補正。左はさらにマイナスという具合に右と左で光量を変えてみました。影がはっきりと出て、光のムラのおかげでハナブサイソギンチャクに立体感が出ました。




「操作が簡単」、「軽量コンパクト」、「撮影者の意図に応えてくれる」。小さいボディに頼もしい機能を充実させたYS-01。これからもしっかり使いこなしていきたいと思います。





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