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撮影サンプルギャラリー
【Mark IIからMark IIIへの進化】 Canon EOS 5D Mark IIIの発売とともに、SEA&SEA MDX-5D Mark IIIハウジングを待望していた水中カメラマンは多いと思うが、その中でも、特に素潜りでの大物撮影や、パラオのペリリューの早朝ダイブでの産卵撮影などの経験の多い自分にとっては、「やっと出てくれたか!」と思うくらいに手に入れたい機種だった。 何故かというと、大物生物、海洋ほ乳類などの撮影の場合、時にかなり距離の離れた被写体の撮影や、早朝、夕暮れ時に予期せぬ大物との遭遇が多々ある。普通にダイビングして、外付けのストロボが届く距離での撮影とは違い、90%近くがノーストロボでの撮影だ。 その場合には、当然ISO感度を挙げた場合でも、画素粒子が荒れていない画像であって欲しいわけだ。Mark IIの場合、感度は、ISO6400まで上げられるが、実際に使えると思える感度は、個人的には、ISO1600くらいまでだった。しかし、Mark IIIになってからは、通常ISO25600まで上げることができる。これも個人的な好みによるが、Mark IIのときには、限界だったISO6400くらいまで感度を上げて撮影しても、問題無いのではと感じている。 このことによって暗い海中でも、より鮮明な画像を得ることができるようになった。それだけでなく、暗い海中内でのフォーカスの合い具合も格段に向上していて、今までのように暗い海でフォーカスが合わなくてイライラすることが無くなった。 ハウジングとしての改善点は、まず撮影画像の確認スイッチが、今までの位置からかなり移動して、左手グリップのすぐ横になった事。Mark IIからの転校組の人であれば、この改善点によって、いちいちグリップを外して画面を確認する必要が無くなり、便利になった事は一目瞭然だろう。 右グリップ側には、ISO感度の変更スイッチが移動して、感度変更に即座に対応できるようになっているのも、ノーストロボで撮影する事の多い自分にとっては、とても助かる機能だ。 また、カメラをハウジングに固定するステー部分も、これまでは、ネジ山に専門の器具や硬貨を当てて開け閉めしていたのが、その必要が無くなり、咄嗟のときに、「外せない!」「付けられない!」という状況にならず、快適に取り外し、取り付けができるようになったことも、陸、水中両方を撮影しなければいけないような取材では、とても助かる改善点だと言える。 まだカメラの値段が高いので、すぐに2台目とは言いがたいが、今までも、5D、5D Mark II、7Dとそれぞれ、2台づつハウジングを購入してきてているので、頃合いを見て、もう一台、手に入れたいと考えている。 |